米大統領への再選を目指すジョージ・W・ブッシュが父親の力を使って兵役を怠ったという一大スクープを報じるも、偽造と疑われ、“21世紀最大のメディア不祥事”と言われた実在の事件の裏側を描くドラマ。ケイト・ブランシェット、ロバート・レッドフォードら実力派が多数共演し、真実を追うジャーナリストたちの姿を映し出す。
監督:ジェームズ・ヴァンダービルト
出演:ケイト・ブランシェット、ロバート・レッドフォード、エリザベス・モス、トファー・グレイス、デニス・クエイド、ステイシー・キーチ、ブルース・グリーンウッド
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ニュースの真相 (2015) のあらすじ
04年、CBSニュースのプロデューサーのメアリー(ケイト・ブランシェット)は、米大統領への再選を目指すジョージ・W・ブッシュの軍歴詐称疑惑を裏付けるスクープを放送する。ところが、保守派のブロガーが彼らの報道が偽造だと断じた事から、CBSは激しい非難の的に。上層部は事態収束のために内部調査委員会の設置を決定し、メアリーらは窮地に陥る。
ニュースの真相 (2015) のストーリー
2004年アメリカ大統領選の数ヶ月前、CBSの人気番組『60 Minutes II』のプロデューサを務めるメアリー・メイプス(ケイト・ブランシェット)は部下たちと共に、ジョージ・W・ブッシュ大統領が従軍中に有利な扱いを受けていたという疑惑を追っていた。ブッシュに関する記録が処分されたり書き換えられたに違いないという声が多数上がっていたが、チャールズ中佐は軍がそのような不始末をするわけがないと確信していた。ブッシュが空軍入隊時に受けた試験の成績が思わしくなかったことも、彼の軍歴にまつわる疑惑を強めることとなった。そんなある日、メイプスたちは疑惑に関する証拠を持っていると主張する男(バーケット)に辿り着くことができた。バーケットが持っているメモ書きにはブッシュが軍で優遇されていた事実が記述されているのだという。メイプスは疑惑を報道に踏み切る決断を下し、ダン・ラザー(ロバート・レッドフォード)らと共に検証チームを発足させた。
放送は大反響を巻き起こしたが、証拠となるメモ書きに対する疑義が複数呈された。捏造されたものだと断言する論者まで出てきたため、メイプスは反証を求められた。疑問を投げかける声は日増しに大きくなる一方で、CBS内部でも調査を求める声が上がった。ネット上では「メモのフォントなどの形式から察するに、当該メモはMicrosoft Wordで作成されたものである。ブッシュが軍に所属していた1970年代前半のタイプライターでこの文章を作成することはできない」と断定する見解まで出てきた。ついには、メモの提供者であるバーケット自身が証拠の入手先について虚偽を述べていたことを認める事態となった。
事態はブッシュ大統領のスキャンダルではなく、CBSによる誤報事件になってしまった。メイプスたちのリベラルな政治的立場までもが懐疑の目に晒されることとなった。CBSは調査委員会を発足させ、メイプスたちの政治的な立場によるバイアスが事実を歪めた可能性を徹底的に追求した。スタッフたちは次々と解雇宣告を受け、ラザーは番組降板を表明するに至った。メイプスは最後まで「報道は真実である」と主張し続けたが、CBSは彼女を解雇する決断を下した。メイプスは退任前最後の放送でも主張を曲げなかったが、それが世論に響くことはなかった。